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2015/12/06

日記

 夢を見せることができる人は、稀有な存在であり、よく愛される。他人に上手に目隠しをしてやること、それを実行に移す勇気を持つことは、クリアに世界を見つめることが正しいと教え込まれた私たち人間にとって非常に難しい。しかし、何もかもをその純粋な瞳で見届けることが正義だと信じてやまなかった彼ら、彼女たちは、疲れ切った瞳を覆われる行為により、どれだけ安らいで、救われたことか、少しだけ想像してみてほしい。

 私達は人生においてたくさん嘘をついてきたし、そのすべてを互いに認め合ってきた。なぜならそれらの嘘が、私たちの希望的な想像の中では、あまりにも真実だったから。

 

 イルミネーションを見に行った。大切なことはクリスマスツリーが輝いていることであり、シャンデリアが豪華に煌めいていることであり、その土地に行ったという事実や、冷たく暗い夜空の下、橙色の小さな光を宿した電球たちという無数の現実ではなかった。

 

 人生はいつも私たちを現実に呼び戻す。日常はときどき隙間を許してくれるけれど、それはまたすぐに閉じてしまう。

 隙間が私に向かって開かれるときはよく、しなかったことについて考える。後悔とはきっと別問題で、これは難しいけれどしなくてはならない決算だと思っている。そういう風にして書かれなかった物語の断片がたくさん生じ、それを書かないために私は何年もの歳月を要している。