2017/08/09

 仕事終わりに3人で集まって友人の送別会をした。といっても2人とも休暇中なので、社員証が鞄に入っているのは私だけだった。友人のやる気のないヘロヘロのスイカが描かれたTシャツを見て、私もとことんやる気のない服で出勤したいと思った。理由は、人の面くらった顔が大好きだから。人に表情が増える瞬間を見るのが楽しい。変なことを口走らないようにしながら仲見世通りから伝法院通りを抜けたところにあるホッピー通りに入って、お酒を飲んだ。隣の女の人がつぶれていて、つまらない男の人に柔らかそうな首根っこをつかまれていた。向かいに座っている友人がしきりにそちらの方をキョロキョロ眺めるので、私は催促されているような気がして、さらにその二倍目をキョロキョロさせた。口もそこそこよく回った。治らない病の話で盛り上がり、今度出かける場所の相談をした。そのお店を出ると辺りは暗かった。二軒目はどこでも良い雰囲気だったので、適当なカフェに入ってかき氷を頼んだら、かなりいい加減なものが出てきた。一方の友人のものは適当にまぶされた小豆がひとりでに氷の山を離れてお盆の上に死んでゆき、もう一方の友人のものはカルピスの原液がかけられていた。私のやつは二人のものに比べたらマシだったけれど、この全く計算されていないかき氷のせいで私はそれを食べている最中「中に何か入ってる……氷だ!」と叫ぶバグを起こした。いい加減な雰囲気にとりつかれたまま駅に向かい、少しだけとどまってさようならの挨拶をした。今回お別れしてしまう友人は大阪に帰るけれど、希望と善意には溢れているので、うまく人生をやれるだろうと思った。私たちの間に生じるのは、遠い隔たりなのではなく、ただの距離なのだ。また縮める約束をしてそれぞれ家に帰った。